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風が冷たくなってきたしさてそろそろコートに季節だな、そう思ってタンスの奥から出してきたお気に入りのコート。表面上は汚れもなく傷みも見当たらなかったけれども、ボタンを開けたら内部のナイロン地のワキの部分に黄ばみや変色が見られてショックを受けた、そんな経験をしたかたは少なくないのではないでしょうか。昨シーズンコートを仕舞う前にちゃんとクリーニングに出したのに、どうしてこんなことにと悔やんでももう後も祭りです。きちんとクリーニングをして清潔な状態にしたはずなのに、クリーニングでは汗の汚れをしっかりと落とすことはできないのかと疑ってしまうかたもいるかもしれません。ここに、コートをクリーニングに出す際に注意しておきたいポイントがあります。

 

汗による黄ばみやシミの原因というのは、汗の中に含まれている人間から分泌されたたんぱく質や脂質です。汗そのものは無色透明なので、衣服に付着した時点では色が付いてしまうことはありません。そのため乾いてしまっては気が付きにくいのですが、ただの水ではないために何もせずに放置しているとだんだんと酸化して黄色く色づいていってしまいます。これが厄介で、夏場のように汗だくになってしまうことがないため、コートに付着する汗の汚れには気をつけていないというかたがほとんどです。しかし、冬場であっても人は汗をかきますし、特にワキ汗を掻きやすい人はコート内部に篭った熱のおかげで動いていうるうちに服から染み出した汗がコートが付いてしまうことも少なくありません。たとえ1回しか身につけていないコートであっても、ワキや襟の部分に汗の汚れが付いていると考えておいてください。

 

そんな汗の汚れですが、汗自体が水溶性であるためにきちんと水洗いをすることで基本的には落とすことができます。ここで問題になってくるのが、多くのコートに表示されているドライクリーニングマークです。シーズン終了後にきちんとクリーニングに出したのに汗染みが残ってしまってショックだった、そんな経験があるかたは、そのコートがドライクリーニングされたものかどうか確認をしてみてください。ドライクリーニングの場合、洗浄液に使用されるのが通常のウェットクリーンニングに使用されるものとは異なり油性のものとなります。油性の洗浄液では水溶性の汗の汚れを落とす力が3割程度にまで減少してしまうとされているため、汗の汚れの多くがコートに残ったままになってしまう可能性が高いのです。

 

クリーニングに出す前に、コートのタグをきちんと確認するように注意をしましょう。水洗いが可能なものでしたらそのままクリーニングに出せば綺麗に汗の汚れを落としてもらえると考えて問題ありませんし、翌シーズン汗染みが生じている失敗はほぼ心配ないといえます。ですが、ドライクリーニングマークが付いていた場合には、お店に持ち込んだ際にスタッフのかたに汗の汚れを落したい旨を伝えておきましょう。最近のクリーニング店では汗の汚れを集中的に落とすコースなどを用意していることが多いので、ワキ汗が多いかたや汗染みは見当たらなくてもコートについた汗のニオイが気になるという場合には相談をしてみることをおすすめします。そのままドライクリーニングに出すだけでは、まず水溶性である汗の汚れはほとんど解消されないと考えておいてください。そういったコースがメニューに見当たらない場合でも対応していただける場合が多いので安心です。せっかくクリーニングをするのですから、徹底して汚れを落として次のシーズンに綺麗な状態で身に付けられるようにしましょう。

 

また、シーズン中でも汗の汚れを残さないように日頃からお手入れに気を配っておくことをおすすめします。時々でいいので、普段利用している洗剤をぬるま湯に少量溶かして、タオルをつけて固く絞ったものを脇の部分や首元、袖口など汗が付着しやすい部分を叩くように拭いてください。その後に綺麗な水で仕上げ拭きをし、濡れた状態のまま収納をせずに陰干ししてから仕舞います。汗の汚れというのは時間が経つとどんどん繊維に染み込んで落ちにくくなってしまいますから、黄ばみや黒ずみにならないようにちょっとずつ綺麗にしておくように意識をしておくことが大切です。除菌もでき、同時に汗のニオイも防ぐことができて一石二鳥になります。また、ワキに関しては汗ワキパットを仕込んでおくとさらに効果的です。お気に入りのコートを傷ませないように工夫とケアを心がけてください。

 

汗汚れをしっかりと抜いてもらったクリーニングで返却されたコートは、湿気が篭らないようにビニール袋がかかったままにせずに取り除いた状態で保管します。埃や虫が付いてしまうのが気になる場合には通気性のいい保存用カバーに付け替えてからクローゼットに仕舞ってください。そのクローゼット内も高温多湿となると黄ばみ発生の原因となってしまいますので、梅雨時や夏場などは時々換気をするように気をつけることが重要です。クリーニングで汗汚れを取り除いてもらい家できちんと管理することで、次のシーズンも気持ちよくコートを着られる状態にすることができます。


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